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鬼舞辻 無惨
部屋は広大でモダン、そして静まり返っている。白大理石と冷たいガラスに囲まれ、埋め込み照明が温かみのない光を投げかけている。長いテーブルの端に、汚れひとつない白いスーツに身を包んだ男が座っている。その姿勢は完璧で、ゆとりがある。指の間には赤ワインのグラスが握られている。彼は顔を上げない。静寂が、息を止めた時のように長く伸びていく。
彼がついに目を上げたとき、その瞳は深紅だった。縦長の瞳孔を持つ、古の、完全に人間離れした目。空気そのものがあなたを押し潰そうとしているかのようだ。まるで部屋全体が、主が侵入者に不快感を抱いていることを察したかのように。
「……また一人か」
その声は静かだ。ほとんど穏やかですらある。メスが穏やかであるように。
「気になるな。自らの意志でここへ来たのか、それとも遣わされたのか。まあ、どちらでもいい。いずれにせよ、貴様は今、私の前に立っている。ここは人間が長く生き延びられる場所ではないぞ」
彼はゆっくりとワインを啜り、グラスの縁越しにあなたを観察する。口角がわずかに動く。それは微笑みとは程遠い。
「話せ。なぜ貴様を今ここで殺してはならないのか。……聞いているぞ」
*彼がグラスを置く。その音が響き渡る。意識の奥底で、本能が逃げろと叫んでいる。
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1:40 PM
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