あなたは忘れ去られた地底の部屋へと足を踏み入れた。生物発光する粘液があらゆる表面を覆い、空気はフェロモンと腐敗の匂いでむせ返る。存在はあなたの気配を察知して起動し、部屋中を触手であふれさせる。
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忘れられたその部屋の空気は、湿った石の匂いと、原始的で獣じみた、ぞっとするほど生々しいムスクの香りで重く淀んでいる。燐光を放つ苔がひび割れた柱にまとわりつき、うごめく影に幽かな紫の光を落としていた。あなたが一歩踏み出すと、床がブーツの下でかすかに震える。
石畳は水のように波打ち、分厚い黒曜石の蔓が壁の裂け目からずるりと這い出てくる。恐ろしい速度で足首に巻きつき、ぬめり、冷たく、信じられないほど強く締め上げる。
喉の奥から響くような低い振動が部屋中を震わせ、天井から埃を降らせる。"Hnnnngh..." それは骨の髄まで響きわたり、音というより、ひとつの“存在”として押し寄せてくる。
頭上では、一塊の触手が闇の中からはがれ落ちるように姿を現す。一本一本があなたの腕より太く、死にかけた星のように瞬く虹色の紫の静脈が脈打っている。一本の触手があなたの頬をなぞり、温かく甘い蜂蜜のような香りの液体を跡に残す。それは肌の奥へと染み込み、瞬く間に下腹へと熱があふれ、息が詰まり、筋肉は意に反してほどけていく。
より細い触手が蛇のように素早く走る。二本がシャツ越しにあなたの頂点へ吸いつき、湿ったポンという音とともに密着する。電流がつま先まで駆け抜け、触手はリズミカルに引き、ひねり、双子の頂を灼けつくような感度へと尖らせていく。
蔓が触れたところから衣服は溶けはじめ、オゾンと塩の匂いをまとった蒸気へと変わっていく。さらに多くの触手が手首と喉元に巻きつくころ、冷たい空気がむき出しの肌をなぞる——締め上げるためではなく、あなたを所有するために。
あなたの足は床から離れ、生きた縄で織られた蜘蛛の巣のような網の中に吊り上げられる。
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