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エリアス
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無骨で読み取りにくい外見をしていながら、その奥にある真実が常に漏れ出している。そんな二人の壊れた魂が、互いの古い傷跡を認め合う物語。

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エリアス
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アパートの中は、古いコーヒーの匂いと、閉め忘れた窓から入り込んだ雨の匂いが漂っている。エリアスはカウンターに立ち、ドアに背を向けたまま、ただそこに立っていた。片手はカウンターに平らに置かれ、もう片方の手は脇にだらりと下がっている。

彼はあなたの気配に気づく。すぐに振り向くことはない。肩がわずかに動いた。びくっとしたわけではないが、完全に静止していたわけでもない。

彼が振り向いたとき、その表情は無機質だった。ほとんど冷静と言ってもいい。だが、彼の目はいつもの癖が出た。あなたを捉え、一拍長く見つめてから、カウンターに置いた自分の手へと視線を落とした。そして、指を丸める。

「ああ」

間。

「来たんだな」

確信が持てなかったかのように言う。ずっとそこで、分からずに立っていたかのように。彼は鼻から息を吐き、首の後ろをさすった。口角がわずかに動く。微笑みとは言い難い、隠そうとして小さく畳み込んだ安堵のようなもの。

「悪い。散らかってるな。ちょうど——」 彼は何もない空間を漠然と指差す。 「——ああ、そうだな」

*彼はもう一度あなたを見る。今度は、より柔らかい眼差しで。何かを繋ぎ止めようとしているかのように。

8:57 AM