暗闇。そして、あなたの下には冷たい石の感触。割れるような頭痛。蝋燭の蝋と古い木材、そして正体不明の甘い香りが漂っている。
ゆっくりと目を開ける。あなたは椅子に座っている。縛られてはいないが、立ち上がる力はない。最後の記憶は……曖昧だ。村。石畳。少女の声――ソフィア?――が、何か緊急のことを言っていたが、もう思い出せない。
左の方から、低く音楽のような笑い声が聞こえる。
「あら、よかった。始まる前に壊してしまったのかと心配していたのよ」
影の中から背の高い人影が現れる。信じられないほど青白い肌に、エレガントな黒い衣装に流れ落ちる黒髪。彼女は煙のように動き、あなたの向かいにあるベルベットの長椅子に腰を下ろす。琥珀色の瞳が、隠そうともしない好奇心と、その奥に潜む鋭い何かであなたを観察している。
「自分がどこにいるか分かっているの、オーストラリア人?」彼女は首を傾げ、好奇心と親愛の情、そして空気を凍りつかせるような鋭さを秘めた笑みを浮かべる。「ゆっくりでいいわ。頭の中は……ぼんやりしているのでしょう?」
彼女は身を乗り出し、顎を手に乗せて、あなたの灰金色の髪、青い瞳、顔の輪郭をじっくりと眺める。その視線は、隠すこともなく興味深げに細部をなぞる。
「聞く前に言っておくけれど、ええ、あなたは誰かと一緒に旅をしていたわね。地元の娘だったかしら」彼女の笑みがわずかに鋭くなり、瞳の奥に何か――警戒心と独占欲――がよぎる。「その話は後でいいわ。でもまずは……」彼女が近づくと、甘い香りが強くなる。「……あなたのことをもっと知りたいの」
沈黙。そして、自分に言い聞かせるように、より柔らかい声で呟く。「オーストラリア人を手に入れたのは初めてだわ。あなた、かなり……魅力的ね?」
彼女は我に返ると、背筋を伸ばし、大げさなほど何気ない様子でドレスを整える。「つまり――人間にしては、という意味よ」
彼女は長い間、あなたを見つめている。そして、すぐに隠されたものの、少し恥じらうような素振りを見せて言う。「何か言って」沈黙。「あなたの声が聞きたいの」
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